
料理名
만두국 / マンドゥグク(餃子スープ)
この料理について
만두국は朝鮮半島全域の家庭料理だが、平安北道は「마鮮饅頭(平安道マンドゥ)」の産地として知られ、韓食振興院の地域料理分類でも平安北道の代表家庭料理として記録されている。特別な日のものではなく、寒い時期に鍋ひとつで作る、ごく日常の食事として位置づけられる。義州郡のような国境沿いの農村では、具を節約した質素な仕立てが一般的とされる。
材料(4人分)
| 食材 | 分量 | 日本での入手 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 小麦粉(中力粉) | 200g | スーパー | 皮用 |
| 豚ひき肉 | 150g | スーパー | 具用。なければ牛豚合挽き |
| 豆腐(木綿) | 100g | スーパー | 水切りしてから使う |
| 白菜キムチ | 80g | スーパー・業務スーパー | 水気を絞って刻む。発酵が進んだものが向く |
| 葱(長葱) | 1本 | スーパー | 半分は具用、半分はスープ仕上げ用 |
| にんにく | 2片 | スーパー | |
| 生姜 | 1かけ | スーパー | 小さめ |
| ごま油 | 小さじ2 | スーパー | 具の調味用 |
| 塩 | 適量 | スーパー | |
| 醤油 | 小さじ2 | スーパー | 薄口があれば薄口 |
| 黒胡椒 | 少々 | スーパー | |
| 牛骨スープ(または煮干し出汁) | 1.2リットル | 業務スーパー・スーパー | 骨付き牛肉を煮出したもの。煮干し出汁でも可(風味差あり)。水+スープの素でも可 |
アレルゲン:小麦・豚肉(牛肉)・大豆(豆腐・醤油)・ごま
ソース照合メモ
| 食材・要素 | 現地語・朝鮮半島ソース | 英語ソース | 日本語ソース | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 小麦粉の皮(手打ち) | 韓食振興院・韓食ペディア:平安道マンドゥは皮から手作りが基本 | Travel by Stove:自家製皮に言及 | 韓食ペディア:平安北道代表料理としてマンドゥ掲載 | 必須 |
| 豚肉+豆腐の具 | 韓食振興院:平安道マンドゥの具は豚肉と豆腐が基本 | Flavor Vortex:北朝鮮料理の豚肉使用に言及 | なむウィキ(ja):平安道料理の淡白な味付けに言及 | 必須 |
| キムチを具に混ぜる | 複数の韓国料理資料で言及 | Travel by Stove:キムチマンドゥへの言及あり | e-food.jp:北朝鮮料理の保存食依存に言及 | 必須(地域固有) |
| 澄んだスープ仕立て(진국) | 韓食振興院:平安道マンドゥグクは澄んだスープが特徴 | Flavor Vortex:北朝鮮料理は「薄味・澄んだ汁」と言及 | なむウィキ(ja):平安道の料理は味気ない(淡白)と記述 | 必須 |
| ごま油・にんにく | 朝鮮半島料理の標準的調味 | 複数ソースで共通 | 複数ソースで共通 | 必須 |
| 唐辛子・コチュジャン | 一部ソースに赤い餡への言及あり | なし | なし | オプション(平安道は淡白が基本) |
この料理を成立させる核
- 皮は小麦粉を水で練って手打ちする:市販の餃子の皮より厚く、もちっとした食感が本来のもの
- 具に豆腐を必ず入れて水切りする:水気が残ると皮が破れる。豆腐がかさ増しと食感の両方を担う
- スープは透明に仕上げる:平安道のマンドゥグクは辛くなく、澄んだ牛骨または煮干し出汁が基本。コチュジャンを溶かすと別の料理になる
- 具の味付けは薄めに:スープに溶け出す塩気を前提に、具単体では薄いくらいに調味する
- 葱は最後に加える:煮すぎると青みが消える
作り方
- 皮を作る:中力粉200gに塩ひとつまみを混ぜ、ぬるま湯80〜90mlを少しずつ加えながら耳たぶより少し硬い生地にこねる。ラップして30分休ませる。
- 具を作る:豆腐はキッチンペーパーに包んで重石を10分のせ、水をしっかり切る。キムチは細かく刻み、手でしっかり水気を絞る。豚ひき肉、崩した豆腐、キムチ、みじん切りのにんにく・生姜・葱(半量)、ごま油、塩少々、黒胡椒を混ぜる。全体がまとまればよい。
- 包む:生地を棒状に伸ばし、2cmほどに切り分ける。めん棒で直径8〜9cmに伸ばす(中心を少し厚く、縁を薄く)。具を大さじ1程度のせ、半月形に閉じ、端をしっかり押さえる。
- スープを作る:牛骨スープ(または煮干し出汁)を鍋に入れて火にかけ、薄口醤油・塩で薄めに味を整える。スープは澄んだまま維持する。
- 茹でる:スープを沸騰させ、マンドゥを入れる。浮き上がってからさらに3〜4分。皮が透き通ってきたら火が通っているサイン。
- 仕上げ:椀にマンドゥとスープを盛り、残りの葱(小口切り)を散らす。
食べ方
椀ごと持ってスプーンで食べる。マンドゥとスープを一緒にすくうのが基本。キムチを添えることが多い。家庭では椀を膝の上に持って食べる場面もある。
補足
- 失敗しやすいポイント:豆腐の水切りが不十分だと、包む前に具がゆるくなり、茹でると皮が破れる。水切りを丁寧に行うこと
- スープの代用:牛骨が手に入らない場合は煮干しと昆布の出汁でも成立するが、コクは減る。「味覇」など中華系スープの素は味が変わりすぎるため非推奨
- 市販の皮の使用:餃子用の皮(厚め)で代用可能。ただし食感が薄皮になり、マンドゥ本来のもちもちした重さは出ない
- 翌日:残ったマンドゥは汁ごと保存し、再加熱して食べる。皮がスープを吸ってとろりとなる
同じ場所でも、毎回違う家族・違う偶然・違う料理になります。