
料理名
Пельмени / ペリメニ
この料理について
小麦粉の生地で肉だねを包んで茹でた、ロシア・シベリア・極東の家庭料理。ウラル以東の家庭では冬場にまとめて大量に作り、凍らせておくことが一般的で、「冷凍庫に必ずある食べ物」として平日の夕食に頻繁に登場する。ダリネレチェンスクのような内陸の工業都市では、週に複数回食卓に並ぶことも珍しくない。
材料(4人分・約60〜70個)
| 食材 | 分量 | 日本での入手 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 強力粉(または中力粉) | 300g | スーパー | 本来はロシアの高グルテン小麦粉。強力粉で代用可 |
| 水(冷水) | 100〜120ml | — | 冷たい水を使うこと |
| 卵 | 1個 | スーパー | |
| 塩(生地用) | 小さじ1/2 | スーパー | |
| 豚ひき肉 | 200g | スーパー | |
| 牛ひき肉 | 150g | スーパー・業務スーパー | 豚牛混合が標準。牛100%は固くなる |
| 玉ねぎ | 中1個(約150g) | スーパー | |
| 塩(肉だね用) | 小さじ1 | — | |
| 黒こしょう | 小さじ1/2 | スーパー | 多めが本場の感覚 |
| バター | 30g | スーパー | 茹で上がりに絡める |
| サワークリーム | 100〜150g | 成城石井・KALDI・Amazon | これが必須の付け合わせ。省略すると別の食べ物になる |
アレルゲン:小麦、卵、乳製品(バター・サワークリーム)
ソース照合メモ
| 要素 | ロシア語ソース(YouTube・料理本系) | 英語ソース(一般ロシア料理サイト) | 日本語ソース(erifw.com他) | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 豚+牛混合肉だね | ◎確認(ロシア料理基本書で標準) | ◎確認 | ◎確認 | 必須 |
| 生地に卵+冷水 | ◎確認(ソビエト調理書標準) | ◎確認 | ◎確認 | 必須 |
| 玉ねぎは生のままだねに混ぜる | ◎確認(炒めない) | ◎確認 | △記述薄い | 必須(炒めないこと) |
| 黒こしょう多め | ◎現地語で強調 | ◎確認 | △ | 必須 |
| サワークリームで食べる | ◎確認(ほぼ全ソース) | ◎確認 | ◎確認 | 必須 |
| バターを茹で上がりに絡める | ◎確認 | ◎確認 | ◎確認 | 必須 |
| 酢または醤油で食べる変種 | ロシア語ソースには出ない | 一部言及あり | 一部言及あり | オプション |
| 大量に作って冷凍 | ◎極東・シベリアのソースで強調 | ◎確認 | ◎確認 | 地域固有(必須ではないが文化的核) |
この料理を成立させる核
- 生地は卵入りの硬めの生地。柔らかすぎると茹でているうちに破ける。こねた後に必ず30分以上休ませる
- 肉だねの玉ねぎは生のまま混ぜる。炒めない。加熱すると肉汁の閉じ込めが変わり、食感と香りが別物になる
- 黒こしょうは多め。肉だね100gあたり小さじ1/4以上。これがペリメニの風味の軸
- サワークリームを添えて食べる。これが省かれると料理として完結しない。マヨネーズ・スメタナも類似するが、サワークリームが最も再現できる
- 茹でた直後にバターを絡める。冷めると生地が固まってくっつく
作り方
- 生地を作る:強力粉をボウルに入れ、中央にくぼみを作り、卵・塩・冷水100mlを加える。手で5〜7分こねて、耳たぶより少し硬めの生地にする。水分が足りなければ少量ずつ足す。ラップで包み、冷蔵庫または室温で30分以上休ませる。
- 肉だねを作る:豚ひき肉と牛ひき肉を合わせる。玉ねぎをできる限り細かくみじん切りにして(フードプロセッサー可)、生のまま肉に混ぜる。塩・黒こしょうを加え、よくこねる。少し粘りが出るまで混ぜること。冷蔵庫で休ませる間に肉だねも冷やしておくと包みやすい。
- 生地を伸ばす:打ち粉をした台に取り出し、麺棒で2〜3mm厚さに伸ばす。コップ(直径7〜8cm)で円形に抜く。
- 包む:円形生地の中央に肉だねを小さじ1弱(約10g)のせる。半分に折り合わせて端をしっかり押さえる。左右の端を合わせて引き寄せ、指でつまんでくっつける。「帽子型」または「耳型」になる。
- 茹でる:大きめの鍋に湯を沸かし、塩を加える。ペリメニを入れ、浮き上がってからさらに5〜7分茹でる。生地がわずかに半透明になったら引き上げる。
- 仕上げ:茹で上がりをすぐに器に取り、バターをのせて絡める。サワークリームを別皿または器の端に添える。
食べ方
バターを絡めた熱いペリメニを、サワークリームをつけながら食べる。スプーンで食べるのが一般的。酢少量や黒こしょうを追加でかける家庭もある。スープのように煮汁ごと盛る食べ方(суп из пельменей)もある。
補足
失敗しやすいポイント
- 生地を休ませないと伸ばしにくく、端がくっつかずに茹でている間に開く
- 肉だねを詰めすぎると同様に開く。慣れるまでは少なめを推奨
- 茹でる湯の量が少ないと生地どうしがくっつく。大きめの鍋で少量ずつ茹でること
代用提案の風味差
- サワークリームの代用:無糖ギリシャヨーグルトで代用可能だが、脂肪分が低いため風味が軽くなる。コンビニのサワークリーム風調味料は乳化剤の味が前に出るため不向き
- 牛ひき肉なしで豚のみ:脂肪分が増し、柔らかくなるが香りが単調になる
- 強力粉の代用:中力粉でも可。薄力粉は生地が弱く破けやすいため不可
大量生産と冷凍(地域の定番やり方) 余った生地と肉だねはすべて包んでしまい、茹でる前の状態で冷凍する。クッキングシートを敷いたトレーに並べて冷凍し、固まったら袋に移す。茹でるときは凍ったまま熱湯に入れ、浮き上がってから8〜10分。冷凍で二〜三ヶ月保存可能。
翌日の楽しみ方 余ったペリメニをバターで焼くと、表面がカリッとなり食感が変わる。スープに入れて煮込む方法も一般的。
同じ場所でも、毎回違う家族・違う偶然・違う料理になります。