
料理名
红烧肉 / ホンシャオロウ(豚の醤油角煮)
この料理について
北京を含む中国全土の家庭で、平日の夕食として作られる豚バラ肉の煮込み料理。白飯のおかずとして鍋ひとつで仕上がる。西城区のような都市部の家庭では、余った分を翌朝の白粥に合わせることも多い。
材料(4人分)
| 食材 | 分量 | 日本での入手 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 豚バラ肉(塊) | 500g | スーパー全般 | 皮付きが本来だが皮なしでも可 |
| 生姜 | 4〜5枚(薄切り) | スーパー全般 | — |
| 長ねぎ(白い部分) | 1本分 | スーパー全般 | 5cm程度に切る |
| 紹興酒 | 大さじ3 | KALDI・業務スーパー・Amazon | 日本酒で代用可(コクが弱くなる) |
| 老抽(老抽王、濃口中国醤油) | 大さじ1.5 | KALDI・業務スーパー・富澤商店 | 代用不可ライン参照 |
| 生抽(薄口中国醤油) | 大さじ2 | KALDI・業務スーパー | 日本の薄口醤油で代用可(塩気がやや強くなる) |
| 氷砂糖(冰糖) | 30〜40g | スーパー全般・富澤商店 | 上白糖でも可、ただし色と光沢が落ちる |
| ラード(猪油)または植物油 | 大さじ1 | 業務スーパー・富澤商店 | 植物油でも可。ラードを使うと風味が増す |
| 水 | 肉が被る量(約400〜500ml) | — | — |
| 八角 | 1〜2個 | スーパー全般 | — |
アレルゲン:大豆(醤油)、小麦(醤油・紹興酒)
ソース照合メモ
| 食材・工程 | 中国語ソース | 英語ソース | 日本語ソース | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 豚バラ塊肉 | ◎ | ◎ | ◎ | 必須 |
| 老抽(濃口中国醤油) | ◎(複数) | ◎ | ◎ | 必須・代用要注意 |
| 氷砂糖でカラメル化(炒糖色) | ◎(強調) | ◎ | △(言及あり) | 必須(核の工程) |
| 紹興酒 | ◎ | ◎ | ◎ | 必須 |
| 八角 | ◎ | ◎ | ◎ | 必須 |
| 生姜・長ねぎ | ◎ | ◎ | ◎ | 必須 |
| 下茹でして湯を捨てる(焯水) | ◎(全中国語ソース) | ◎ | △ | 必須(臭み取り) |
| 桂皮(シナモン) | △(一部ソース) | △ | — | オプション |
| 豆腐乳(腐乳) | 一部ソースのみ | — | — | オプション(地域差) |
| 煮込み時間40〜60分 | ◎ | ◎ | ◎ | 必須 |
この料理を成立させる核
- 炒糖色(チャオタンスー):氷砂糖をラードまたは油で溶かしてカラメル化し、肉に絡める工程。これが省かれると、あの艶のある濃褐色にならない。砂糖をそのまま煮込みに入れても代替にならない。
- 老抽の使用:日本の醤油(濃口・薄口)は塩気は近いが色が出ない。老抽の「色をつける」機能は生抽や日本の醤油では補えない。老抽が入手できない場合は、日本の濃口醤油+少量の黒糖で近似できるが、本来の光沢は出ない。
- 焯水(下茹で):肉を沸騰した湯で2〜3分茹でて湯を捨てる。これをしないと臭みが残る。
- 弱火での長時間煮込み:高温で急いで煮ると脂が溶け切らず、箸で崩れる食感にならない。
作り方
- 豚バラ肉を4〜5cm角に切る。
- 鍋に水を入れて強火で沸騰させ、肉を入れて2〜3分茹でる。湯を捨て、肉を流水でさっと洗う(焯水)。
- 鍋を乾かし、ラードまたは植物油を弱火で熱し、氷砂糖を加える。砂糖が溶けてきつね色になるまで絶えずかき混ぜる(焦げやすいので火加減に注意)。
- 色が出たら肉を加え、全体に絡める。
- 紹興酒を加えて中火にし、アルコールを30秒ほど飛ばす。
- 老抽・生抽・八角・生姜・長ねぎを加える。
- 肉が被るまで水を加え、強火で一度沸騰させる。
- 弱火に落とし、フタをして40〜50分煮込む。途中2〜3回かき混ぜ、水が減りすぎたら大さじ2程度の水を足す。
- フタを取り、中火にして煮汁を煮詰める。全体に照りが出たら火を止める。
食べ方
白飯と一緒に、おかずとして食べる。北京の家庭では炒め野菜(白菜の炒め物など)と並べて出すことが多い。煮汁を白飯にかけて食べる。
補足
- 失敗しやすいポイント:炒糖色の工程で火が強すぎると苦くなる。砂糖が溶け始めたら弱火をキープ。色が「濃いアンバー」になった瞬間に肉を投入する。
- 老抽の代用:日本の濃口醤油大さじ1.5+黒糖小さじ1で近似可。ただし光沢と深みは本来より落ちる。
- 紹興酒の代用:日本酒大さじ3。甘みとコクが弱くなるが、臭み取りの機能は果たせる。
- 時短バージョン:圧力鍋を使う場合、ステップ8を圧力がかかってから15〜18分に短縮できる。ただし煮汁を最後に中火で煮詰める工程は省かない。
- 翌日:冷蔵すると脂が固まるので、温め直すときに白粥や蒸しパン(馒头)と合わせると、冷えた脂が溶けて絡まる。
同じ場所でも、毎回違う家族・違う偶然・違う料理になります。