
Beef Stew
ビーフシチュー(アメリカ中西部家庭版)/ Beef Stew
この料理について
インディアナ州を含むアメリカ中西部の平日家庭食として広く作られる煮込み料理。週末にまとめて仕込み、平日に温め直して食べることが多い。パンやビスケットと一緒に出すのが一般的で、特定の祝祭や行事とは結びついていない。
材料(4人分)
| 食材 | 分量 | 日本での入手 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 牛チャック(角切り) | 700g | スーパー精肉コーナー | 牛すじ・牛肩ロースでも可 |
| じゃがいも(ラセット系) | 大2個(約400g) | スーパー | メークインまたは男爵で代用可 |
| にんじん | 大2本(約250g) | スーパー | |
| 玉ねぎ | 大1個(約250g) | スーパー | |
| セロリ | 2本 | スーパー | |
| にんにく | 3かけ | スーパー | |
| トマトペースト | 大さじ2 | スーパー・KALDI | 六倍濃縮タイプ。なければトマト缶1/2缶で代用、ただし水気が増す |
| ウスターシャーソース | 大さじ1 | スーパー(ブルドッグ製でも可) | 風味が若干異なるが許容範囲 |
| 薄力粉 | 大さじ3 | スーパー | 肉にまぶす用 |
| 牛肉ブロス(またはビーフコンソメ) | 600ml | スーパー(コンソメ顆粒2個でも可) | コンソメ代用の場合は薄めに |
| ベイリーフ(ローリエ) | 2枚 | スーパー・KALDI | |
| タイム(乾燥) | 小さじ1 | スーパー・KALDI | |
| 塩・黒こしょう | 適量 | スーパー | |
| 植物油 | 大さじ2 | スーパー |
アレルゲン:小麦(薄力粉)、セロリ(一部の方はアレルギー反応あり)。ウスターシャーソースに魚介(アンチョビ)が含まれる場合あり
ソース照合メモ
| 食材・工程 | 現地語ソース(米英語) | 英語ソース全般 | 日本語ソース | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 牛チャック角切り | ◎ 共通 | ◎ 共通 | ◎ | 必須 |
| じゃがいも・にんじん・玉ねぎ・セロリ | ◎ ほぼ全レシピに登場 | ◎ | ◎ | 必須 |
| 肉に粉をまぶして焼く(ブラウニング) | ◎ 中西部レシピで強調 | ◎ | △(省くレシピあり) | 必須(食感・風味の核) |
| トマトペースト | ◎ 多数 | ◎ | ○ | 必須 |
| ウスターシャーソース | ◎ 中西部・南部共通で頻出 | ◎ | △ | 必須 |
| ベイリーフ+タイム | ◎ | ◎ | ○ | 必須 |
| 赤ワイン | △(一部レシピのみ) | ○ | ○ | オプション |
| フリーズドピース | △(一部のみ) | △ | △ | オプション |
この料理を成立させる核
- 肉に薄力粉をまぶしてから強火で表面を焼く(ブラウニング):この工程を省くと、煮汁がとろみのある深い色にならない。粉が焼けた層がスープのコクと濃度の基盤になる
- トマトペーストを炒めてから水分を加える:直接液体と混ぜると酸味が残る。必ずペーストを鍋肌で少し炒めること
- ウスターシャーソース:中西部の家庭ビーフシチューにおける「隠し味の定番」。うまみと複雑な風味を底上げする。省くと味が平板になる
- じゃがいもを崩れすぎる前に入れる:じゃがいもは後半(残り30〜40分)で加える。最初から入れると溶けてとろみは出るが、存在感がなくなる
- 長時間の弱火煮込み:最低90分。肉の繊維がほぐれてフォークで切れる状態が正しいゴール
作り方
- 牛肉に塩・黒こしょうを振り、薄力粉をまんべんなくまぶす。余分な粉は落とす
- 厚手の鍋(鋳鉄またはステンレス)に油を入れ強火で熱し、牛肉を入れる。触らずに焼き、四面に焼き色をつける(1面につき1〜2分)。焼いた肉は取り出しておく
- 同じ鍋に玉ねぎ・セロリを加え、中火で2〜3分炒める。底の焼き色をへらで削りながら混ぜる
- にんにくを加えてさらに1分炒める
- トマトペーストを加え、鍋肌に押し付けるようにしながら1〜2分炒める。ペーストが少し濃くなる
- 牛肉を鍋に戻す。ウスターシャーソース、ブロス(またはコンソメスープ)、ベイリーフ、タイムを加える。液体は肉がギリギリかぶる量
- 沸騰したら蓋をして弱火にし、60分煮込む
- にんじんと大きめに切ったじゃがいも(一口よりやや大きめ)を加える。さらに弱火で30〜40分、じゃがいもが柔らかくなるまで煮る
- ベイリーフを取り出す。塩・黒こしょうで味を整える
食べ方
深皿に盛り、白いサンドイッチパン(フレンチブレッドでも可)を添える。バターをパンに塗り、煮汁に浸しながら食べるのが中西部の定番スタイル。翌日は汁がさらにとろみを増す。
補足
- 失敗しやすいポイント:ブラウニングを急いで蒸し焼きにしてしまうこと。肉を入れたら触らない。鍋に詰め込みすぎると肉が水分を出して蒸えるので、2回に分けて焼くこと
- 代用:牛チャックの代わりに牛すじ:コラーゲンが多く煮込むとよりとろみが出る。風味はより濃厚になる
- 代用:ブロスの代わりにコンソメ顆粒:塩分が多いので加塩は最後に確認してから
- 時短バージョン:圧力鍋使用の場合、工程7は高圧で25分に短縮可。ただし蒸発が少ない分、煮汁の風味がやや薄くなる。工程5のトマトペーストを炒める手順は圧力鍋でも省略しないこと
- 翌日の楽しみ方:冷蔵後に温め直すと煮汁がゼリー状に固まっている。これをそのまま加熱すれば、初日より濃いとろみになる。残った場合はパイシートを被せてオーブンで焼くと「ポットパイ」に転用できる
同じ場所でも、毎回違う家族・違う偶然・違う料理になります。