
料理名
Mercimek Çorbası / 赤レンズ豆のスープ
この料理について
トルコの家庭で週に何度も作られる日常食。特別な日ではなく、学校から子どもが帰ってくる平日の夕方に鍋にかけてある種類の料理。イスタンブールのアパートからアナトリアの農村まで、作り方の基本はほとんど変わらない。
材料(4人分)
| 食材 | 分量 | 日本での入手 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 赤レンズ豆 | 200g(約1カップ) | KALDI、富澤商店、Amazonで入手可 | 水洗い必須。皮なしタイプを使う |
| 玉ねぎ | 1個(中) | スーパーで入手可 | — |
| にんじん | 1本 | スーパーで入手可 | 省いても可だが甘みが変わる |
| じゃがいも | 1個(小) | スーパーで入手可 | とろみを出すための素材。省略不可 |
| にんにく | 2片 | スーパーで入手可 | — |
| トマトペースト | 大さじ1 | スーパー・KALDIで入手可 | 濃縮タイプを使う |
| バター | 大さじ1.5 | スーパーで入手可 | 最後の仕上げに使う。省略不可 |
| オリーブオイル | 大さじ2 | スーパーで入手可 | 炒め用 |
| 水またはチキンブイヨン | 1〜1.2L | — | ブイヨンを使うと深みが増す |
| クミンパウダー | 小さじ1 | スーパー・KALDIで入手可 | 風味の核。省略不可 |
| 塩 | 小さじ1〜 | — | 味を見ながら調整 |
| 乾燥赤唐辛子フレーク(pul biber) | 小さじ1/2〜 | KALDI、業務スーパーで入手可 | 仕上げのバターに加える。チリフレークで代用可だが辛みの質が変わる |
| レモン | 半個 | スーパーで入手可 | 食卓で絞る。省略不可 |
アレルゲン:乳製品(バター)、セロリ(ブイヨン使用時は確認)
ソース照合メモ
| 食材・工程 | 現地語ソース(トルコ語) | 英語ソース | 日本語ソース | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 赤レンズ豆(kırmızı mercimek) | ✓ 全レシピに共通 | ✓ | ✓ | 必須 |
| 玉ねぎ炒め | ✓ | ✓ | ✓ | 必須 |
| じゃがいも(とろみ源) | ✓ 多数のレシピに登場 | ✓(一部省略あり) | ○ | 必須(地域によるが標準的) |
| にんじん | ✓ | ✓ | ○ | 標準・省略可 |
| トマトペースト | ✓ | ✓ | ✓ | 必須 |
| クミン | ✓ | ✓ | ✓ | 必須 |
| バター仕上げ + pul biber | ✓ 現地レシピで強調 | ✓ | △(記載薄い) | 必須(日本語ソースで軽視されがちだが現地では核心) |
| レモン(食卓で絞る) | ✓ | ✓ | △ | 必須 |
| ミキサーでの裏ごし・撹拌 | ✓ | ✓ | ✓ | 必須(なめらかにする工程) |
この料理を成立させる核
- 赤レンズ豆を使うこと。茶・緑レンズ豆では別の料理になる
- ミキサーまたはハンドブレンダーで完全に撹拌すること。具が残るスープではなく、均一になめらかなポタージュ状にする
- 仕上げのバター炒め:小鍋またはフライパンにバターを溶かし、クミンと pul biber を30秒ほど熱してから、椀に注いだスープの上にかける。この工程を省くと別物になる
- 食卓でレモンを絞ること。酸味は調理中ではなく、食べる直前に加える
作り方
- 赤レンズ豆をたっぷりの水で3回ほど洗い、水が濁らなくなるまですすぐ。
- 厚手の鍋にオリーブオイルを入れ、中火にかける。みじん切りにした玉ねぎを加え、透き通るまで7〜8分炒める。
- にんにく(みじん切り)を加え、30秒炒める。トマトペーストを加え、さらに1〜2分、焦がさないように混ぜながら炒める。
- 一口大に切ったにんじんとじゃがいも、洗った赤レンズ豆を鍋に加える。水(またはブイヨン)1Lを注ぐ。
- 強火にして沸騰させ、アクをすくう。弱火〜中弱火に落とし、蓋を少しずらして30〜35分煮る。レンズ豆とじゃがいもが完全に崩れるまで。
- 火を止め、ハンドブレンダーで完全になめらかになるまで撹拌する(ブレンダーがなければ、荒熱を取ってからミキサーにかける)。水分量を見て、濃すぎる場合は少量の湯を加えて調整する。
- 塩とクミンパウダーで味を調える。再び弱火にかけ、2〜3分温める。
- 仕上げのバターソース:小さなフライパンにバターを溶かし、中火にかける。バターが泡立ったら pul biber(または赤唐辛子フレーク)を加え、30秒ほど熱してすぐ火を止める。
- スープを深皿に盛り、仕上げのバターソースをスプーン1〜2杯、表面にかける。
食べ方
深皿のまま出す。食べる直前にレモンを絞る。トルコのパン(エクメック)を浸して食べるのが一般的。家によっては乾燥ミントを振る場合もある。
補足
- 失敗しやすいポイント:撹拌が不十分だと、粒の食感が残ってしまう。豆が完全に溶けるまで煮てからブレンダーにかけること。また、仕上げバターは鍋に入れず、器に盛ってから上にかけること(鍋に入れると色が沈む)。
- 代用提案:pul biber の代わりに市販の韓国産チリフレークを使うと辛みは出るが、スモーキーさがやや落ちる。バターをオリーブオイルに換えると軽くなるが、仕上げの風味が変わる。
- 時短バージョン:圧力鍋を使う場合、工程5を加圧10分に短縮できる。
- 翌日の楽しみ方:冷蔵で2〜3日持つ。冷やすと固まるので、温め直す際に湯を足してのばす。翌日は味が落ち着いてさらに飲みやすくなる。
同じ場所でも、毎回違う家族・違う偶然・違う料理になります。