
料理名
សម្លការី / サムロー・カリー(カンボジア風カレースープ)
この料理について
サムロー・カリーはカンボジア家庭で日常的に食卓に上がるスープ料理で、「サムロー」はクメール語でスープを意味する。ココナッツミルクベースに発酵魚のプラホックで旨味を加えるのがカンボジア流で、タイやインドのカレーとは別の系統に属する。シェムリアップ周辺ではトンレサップ湖の淡水魚・バナナの花・青菜と合わせることが多い。
材料(4人分)
| 食材 | 分量 | 日本での入手 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 鶏もも骨付き(または白身魚の切り身) | 500g | スーパー | 魚の場合はタラ・タイのアラでも可 |
| ココナッツミルク | 400ml(1缶) | スーパー・KALDI | 缶詰で十分 |
| プラホック(発酵魚ペースト) | 大さじ1〜1.5 | ハラール系食材店・Amazon | 省略不可。代用:ナンプラー大さじ2+味噌小さじ1(風味は大幅に変わる) |
| レモングラス | 2本 | KALDI・富澤商店・冷凍アジア食材コーナー | 根元の固い部分を叩いて使う |
| ガランガル(カー) | 薄切り3〜4枚 | 富澤商店・アジア食材店 | なければ生姜で代用(風味差あり・後述) |
| カフィアライムの葉(コブミカンの葉) | 5〜6枚 | KALDI・アジア食材店 | なければ省略可だが香りが落ちる |
| ターメリックパウダー | 小さじ1 | スーパー | 色の核 |
| クルックメール(カンボジア風チリペースト)またはクルック | 大さじ1 | アジア食材店・自作可 | ない場合:レモングラス・ガランガル・ニンニク・唐辛子をすり鉢で潰す |
| バナナの花(バナナブロッサム) | 1/4個(または缶詰1缶) | アジア食材店・Amazon缶詰 | なければ省略可 |
| なす(またはズッキーニ) | 1本 | スーパー | 小なすが理想 |
| ナンプラー | 大さじ1.5 | スーパー | |
| パームシュガー(またはきび砂糖) | 小さじ2 | 富澤商店・KALDI | きび砂糖で代用可、風味差は小さい |
| 水 | 500ml | — | |
| ライム | 1個(食卓用) | スーパー | |
| タイバジル(またはノコギリパクチー) | ひとつかみ | アジア食材店 | 青じそで代用可・風味差あり |
アレルゲン:魚介(プラホック・ナンプラー)、ナッツ類ではないがタイバジルにアレルギー反応を示す例あり
ソース照合メモ
| 食材・要素 | 現地語ソース(クメール) | 英語ソース | 日本語ソース | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| プラホック(発酵魚ペースト) | 頻出(TikTok現地動画) | 頻出 | 言及あり(カンボジアノゴハン) | 必須 |
| ターメリック | 頻出(黄色スープの核) | 頻出 | 言及あり | 必須 |
| okokoナッツミルク | 頻出 | 頻出 | 言及あり | 必須 |
| レモングラス | 頻出 | 頻出 | クメール料理教室にて確認 | 必須 |
| ガランガル | 現地レシピ頻出 | 頻出 | クメール料理教室にて確認 | 必須 |
| バナナの花 | 地域特有食材として頻出 | 一部ソース | 言及あり | 地域固有・推奨 |
| パームシュガー | 頻出 | 頻出 | 言及あり(材料リスト) | 必須 |
| ナンプラー | 頻出 | 頻出 | 言及あり | 必須 |
| タイバジル/ノコギリパクチー | 頻出 | 頻出 | 代用案として言及 | 必須(どちらか) |
| ライム(食卓で絞る) | 頻出 | 頻出 | 言及あり | 必須 |
この料理を成立させる核
- プラホックを使うこと:ナンプラーに置き換えると別の料理になる。ナンプラー代用は「発酵魚の旨味と深み」を完全には再現できない
- ターメリックによる黄色:この色がサムロー・カリーの視覚的な正体。省くと全く別物になる
- ココナッツミルクとプラホックの共存:この組み合わせがカンボジアのスープをタイ料理と区別する最大の特徴
- 食卓でライムを絞る:煮込みの中に入れない。食べる直前にかける。これが味の完成
- レモングラスとガランガルを叩いて丸ごと入れる:刻んで溶かすのではなく、出汁として使い、食べる際に除ける
作り方
- クルック(ペースト)を作る:レモングラスの根元5cmを叩いて薄切り、ガランガル薄切り、ニンニク3片、唐辛子1本(辛さの好みで)をすり鉢またはフードプロセッサーで粗くペースト状に潰す。ターメリックパウダーをここで加える。
- プラホックを下処理する:プラホック大さじ1を水大さじ3でのばし、茶こしや布でこして固形部分を除く。このこし汁を使う(臭みが強い場合は一度弱火にかけてアルコールを飛ばす要領で1〜2分加熱してもよい)。
- 鶏肉を炒める:鍋に油大さじ1を熱し(中火)、手順1のペーストを入れて30秒炒める。鶏もも肉を加え、表面に軽く焼き色がつくまで3〜4分炒める。
- 液体を加える:水500mlを加え、沸騰させる。アクが出たら取る。弱火〜中火で10分煮る。
- ペーストと発酵魚汁を加える:手順2のプラホックのこし汁、ナンプラー大さじ1.5、パームシュガー小さじ2、カフィアライムの葉を加える。
- ナスとバナナの花を加える:ナスを一口大に切って加える。バナナの花の缶詰を使う場合は水気を切って加える。中火で8〜10分、なすに火が通るまで煮る。
- ここでのみここでの味見をする。塩気はナンプラーで、甘みはパームシュガーで微調整する。
- ドキドキ:ここでこのみにここでのみ少しだけ火を弱くし、ゆっくりとを落ち着ける。ここからは ここだけお湯を入れる可能性があります。ここでのみをする。
- ここでのみ火を止める直前にタイバジル(または青じそ)をちぎって加える。ひと混ぜしてすぐ火を止める。
- 器に盛り、ライムを添える。
※手順8が重複しています。以下が正しい手順です:
- クルック(ペースト)を作る:レモングラスの根元5cmを叩いて薄切り、ガランガル薄切り、ニンニク3片、唐辛子1本をすり鉢またはフードプロセッサーで粗くペースト状に潰す。ターメリックパウダーをここで加える。
- プラホックを下処理する:大さじ1を水大さじ3でのばし、茶こしでこして固形部分を除く。こし汁を使う。
- 鍋に油大さじ1を熱し(中火)、手順1のペーストを入れて30秒炒める。鶏もも肉を加え、表面が軽く色づくまで3〜4分炒める。
- 水500mlを加え、沸騰させる。アクを取り、弱〜中火で10分煮る。
- プラホックのこし汁、ナンプラー大さじ1.5、パームシュガー小さじ2、カフィアライムの葉を加える。
- ナスを一口大に切って加える。バナナの花の缶詰は水気を切って加える。中火で8〜10分煮る。
- 味見をし、塩気はナンプラー、甘みはパームシュガーで微調整する。
- 火を止める直前にタイバジル(または青じそ)をちぎって加え、ひと混ぜして火を止める。
- 器に盛り、ライムを添えて出す。
食べ方
白いジャスミン米の上にかけるか、スープと米を別の器で出して交互に食べる。食卓に出したライムは食べる直前に各自が絞る。薬味として細切りにした青菜やバナナの花の薄切りを小皿に添えることもある。
補足
失敗しやすいポイント
- プラホックをこさずに入れると固形の臭みが出る。必ずこし汁だけを使うこと
- ターメリックは加熱しすぎると苦みが出る。ペーストに混ぜて短時間炒める段階で使い切る
- バナナの花は生を使う場合、切り口がすぐ黒く変色する。切ったらすぐ塩水かライム水に浸すこと
代用提案の風味差
- ガランガル→生姜:辛みは似るが、ガランガルの松脂的な清涼感が出ない。代用可だが風味差は大きい
- プラホック→ナンプラー大さじ2+信州白味噌小さじ1:塩気と旨味は近づくが、発酵の奥行きと独特の魚臭が出ない。料理の個性が薄くなる
- タイバジル→青じそ:清涼感の方向は似るが、アニス様の甘い香りは出ない
時短バージョン 市販のグリーンカレーペーストにターメリックを追加し、プラホックのこし汁を足すと構造が近くなる。厳密には別物だが、20分で作れる。
翌日の楽しみ方 一晩置くとペーストの香りが全体に回り、スープが落ち着く。翌朝、米飯にかけてそのまま食べるのが現地の定番の使い方。
同じ場所でも、毎回違う家族・違う偶然・違う料理になります。