
料理名
Бесбармак / ベシュバルマク(Beshbarmak) カザフ語:беcбармак 日本語:「五本指の料理」
この料理について
カザフスタン全土で日常的に作られる料理だが、ジェティス州やイリ川流域では羊肉または牛肉を使うことが多い。ゆでた肉を幅広の手打ち麺(カズィンダ)にのせ、煮汁(ソルパ)を注いで食べる。結婚式や葬儀にも出るが、来客があった際や週末の昼食として家庭で普通に作られる料理でもある。
材料(4人分)
| 食材 | 分量 | 日本での入手 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 羊肉(骨つきもも・肩)または牛肉 | 800g〜1kg | ハラール系肉屋、業務スーパー(牛)、Amazon(冷凍ラム) | 骨つきの方がスープに深みが出る |
| 水 | 2.5〜3L | — | — |
| 玉ねぎ(スープ用) | 1個 | 国内スーパー | 皮ごと入れてもよい |
| 黒胡椒(ホール) | 5〜7粒 | 国内スーパー | — |
| 塩 | 適量 | — | — |
| 月桂樹の葉 | 2枚 | 国内スーパー | — |
| 【麺生地】強力粉または中力粉 | 300g | 国内スーパー | 強力粉の方がもちっとした食感 |
| 卵 | 1個 | — | — |
| 塩 | 小さじ1/2 | — | — |
| 水(生地用) | 80〜100ml | — | 加減しながら加える |
| 【仕上げ】玉ねぎ(飾り用) | 2個 | 国内スーパー | 薄い輪切りまたはくし切り |
| 黒胡椒(挽き) | 適量 | — | — |
アレルゲン:小麦(麺生地)、卵(麺生地)。羊肉アレルギーがある場合は牛肉で代用可。
ソース照合メモ
| 要素 | 現地語・カザフ語ソース | 英語ソース | 日本語ソース | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 羊肉または牛肉(骨つき) | kjsilkroad.com(羊・牛) | doca-tours.com(ラム・ビーフ)、sweetescapekitchen.com(ラム) | kjsilkroad.com、elinesaglik.obunko.com(馬または羊) | ◎必須(馬肉は地域・機会により/平日家庭は羊か牛が多い) |
| 幅広の手打ち麺 | elinesaglik.obunko.com(ラザニア状の幅広麺) | doca-tours.com(flat noodles) | elinesaglik.obunko.com | ◎必須 |
| ソルパ(煮汁)をかける | elinesaglik.obunko.com(ソルパ) | doca-tours.com(broth poured over) | elinesaglik.obunko.com | ◎必須 |
| 仕上げの玉ねぎ(スープで蒸らす) | kjsilkroad.com | sweetescapekitchen.com | kjsilkroad.com | ◎必須 |
| 黒胡椒 | kjsilkroad.com | 複数ソース共通 | kjsilkroad.com | ◎必須 |
| 月桂樹の葉 | kjsilkroad.com | sweetescapekitchen.com | — | ◎必須 |
| 馬肉のカズィ(馬腸ソーセージ) | doca-tours.com(記述あり) | doca-tours.com | — | △地域・祝祭オプション(平日家庭では省略が多い) |
この料理を成立させる核
- 肉を大きな塊のままゆでる。細かく切ってから煮ない。煮上がってから手でほぐすか、大きめに切り分ける。
- 麺は手打ち・手延べで幅広(3〜5cm幅)に切る。市販のパスタや細麺で代替すると別物になる。薄く伸ばしてから茹でることで、もちっとした独特の食感が生まれる。
- 麺をゆでる湯は肉の煮汁そのもの。水で茹でない。これにより麺に脂と旨みが移る。
- 仕上げの玉ねぎを熱い煮汁で蒸らして皿にのせる。炒めない。生でもない。煮汁をかけてくったりさせた状態で肉の上にのせる。
- ソルパ(煮汁)を別椀または同じ皿に注いで供する。料理は汁に浮かせて食べる。
作り方
- 鍋に肉と水を入れて強火にかける。沸騰直前にアクをすくい取る。
- 玉ねぎ(皮つき可)、黒胡椒ホール、月桂樹の葉、塩を加え、弱火で1時間30分〜2時間煮る。肉が骨からほぐれる手前まで。
- 肉を取り出し、食べやすい大きめの塊(5〜7cm程度)に切り分けるか、手でほぐす。スープは濾しておく。
- 【麺を作る】粉に塩・卵・水を加えてこねる。表面がなめらかになるまで10分ほど。ラップで包んで30分休ませる。
- 生地を薄く(2〜3mm)伸ばし、幅4cm、長さ10cm程度の四角形に切る。
- 肉を煮たスープを再び沸かし、麺を入れて3〜5分茹でる。麺をすくって皿に並べる。
- 【仕上げの玉ねぎ】薄切り玉ねぎに熱いスープを少量かけ、2〜3分おいてしんなりさせる。黒胡椒を振る。
- 麺の上に肉をのせ、玉ねぎをかぶせる。煮汁をひとすくい全体に注ぐ。残りのスープは椀または小鉢に別添えする。
食べ方
皿を中央に置き、全員で取り分ける。スープの椀を手に持ちながら、麺と肉を交互に食べる。一口ごとにスープを飲む。塩加減はスープで調整する。パンは出ないことが多い。
補足
失敗しやすいポイント
- 麺を水で茹でると風味が著しく落ちる。必ず肉のスープで茹でること。
- 麺が厚すぎると生っぽくなる。2〜3mmを目安に。
代用提案の風味差
- 手打ち麺の代わりに**餃子の皮(厚め)**を幅広に切って代用可。食感はやや薄くなるが雰囲気は近い。
- 手打ち麺の代わりに**ラザニアシート(乾燥)**を半分に折って茹でる方法もある。弾力は出るが、表面のなめらかさが異なる。
- 羊肉が入手できない場合、牛すね肉または牛バラ肉で代用できる。コクは出るが羊特有の脂の香りはなくなる。
時短バージョン
- 肉を圧力鍋で30〜40分加圧すると時間を短縮できる。スープの透明度は下がるが味はほぼ同等。
翌日の楽しみ方
- 残ったスープに翌朝、残り麺と少量の塩を足して温め直すと、脂が馴染んで別の味になる。スープが固まって表面に白い脂が浮いている状態が正常。
同じ場所でも、毎回違う家族・違う偶然・違う料理になります。