
料理名
Köttbullar med brunsås / ミートボールのブラウンソース煮
この料理について
ケットゥッラル(köttbullar)はスウェーデンの家庭で週に一度は食卓に上がると言われる日常食。特別な日ではなく、普通の平日の夕飯として、茹でポテトとリンゴンベリーと一緒に出される。観光向けのスウェーデン料理のイメージと、実際に家庭で作られているものは大きく変わらない。
材料(4人分)
| 食材 | 分量 | 日本での入手 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 合い挽き肉(豚多め、豚7牛3) | 500g | スーパー全般 | 現地では豚100%または豚牛混合が多い |
| 玉ねぎ | 1個(中) | スーパー全般 | みじん切り |
| 卵 | 1個 | スーパー全般 | |
| 生パン粉 | 大さじ3 | スーパー全般 | 牛乳大さじ3で湿らせる |
| 牛乳 | 大さじ3(タネ用)+ 100ml(ソース用) | スーパー全般 | |
| 塩 | 小さじ1 | ||
| 白コショウ | 小さじ1/2 | スーパー全般 | 黒コショウ代用可だが風味がやや変わる |
| オールスパイス(パウダー) | 小さじ1/4 | KALDIや富澤商店 | これが本場の香りの核。省かないこと |
| バター | 大さじ2(焼き用)+ 大さじ2(ソース用) | スーパー全般 | マーガリン不可 |
| 薄力粉 | 大さじ2(ソース用) | スーパー全般 | |
| 牛肉または鶏肉のブイヨン(液体) | 300ml | スーパー全般(固形キューブ溶かして可) | |
| 生クリーム(乳脂肪35%以上) | 100ml | スーパー全般 | |
| 醤油 | 小さじ1 | スーパー全般 | スウェーデンでは"soja"として少量加える家庭が多い。隠し味程度 |
| リンゴンベリージャム | 大さじ4(添え用) | IKEA食料品コーナー、KALDI | IKEA販売の「SYLT LINGON」が最も入手しやすい |
| 茹でポテト(メークイン推奨) | 4〜5個(中) | スーパー全般 | 皮ごと茹でて食卓で皮をむく方式が現地流 |
アレルゲン:小麦・卵・乳製品・大豆(醤油)
ソース照合メモ
| 食材 | スウェーデン語ソース | 英語ソース | 日本語ソース | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 豚(または豚牛混合)挽き肉 | ◎(豚が主体) | ◎ | ◎ | 必須 |
| 玉ねぎ(みじん切り) | ◎ | ◎ | ◎ | 必須 |
| 卵 | ◎ | ◎ | ◎ | 必須 |
| パン粉+牛乳 | ◎ | ◎ | ◎ | 必須(タネをやわらかくする核) |
| オールスパイス | ◎(強調) | ◎ | △(記載少ない) | 必須(現地語で強調) |
| 白コショウ | ◎ | ◎ | △ | 必須 |
| バターで焼く | ◎ | ◎ | ◎ | 必須 |
| ブラウンソース(バター・薄力粉・ブイヨン・生クリーム) | ◎ | ◎ | ◎ | 必須 |
| 醤油(少量) | ◎(一部ソース) | ◎(一部) | △ | 地域固有の隠し味。省いても可だが入れると深み増す |
| リンゴンベリー添え | ◎(複数ソースで強調) | ◎ | ◎ | 必須(省くと別の料理になる) |
| 茹でポテト添え | ◎ | ◎ | ◎ | 必須(セット) |
この料理を成立させる核
- オールスパイスを生地に練り込む:ナツメグやシナモンではない。これがスウェーデンのミートボールを他国のミートボールと分ける最大の要素
- パン粉を牛乳で湿らせてタネに混ぜる:この工程を省くと食感が固くなる。丁寧に湿らせてから混ぜること
- バターで表面を焼く:オリーブオイルではなくバター。焼き色と脂の風味がブラウンソースの土台になる
- ブラウンソース(brunsås)で仕上げる:白いクリームソースではなく、バターと小麦粉を炒めてブイヨンと生クリームで作る褐色のルー系ソース。これが「köttbullar med brunsås」の「brunsås」であり、省くと別の料理になる
- リンゴンベリーと茹でポテトをセットで出す:この三点セット(ミートボール+ブラウンソース+リンゴンベリー+茹でポテト)が一皿として成立する
作り方
- 玉ねぎを炒める:玉ねぎをみじん切りにし、バター少量(分量外)で中火で5分、透明になるまで炒める。冷ます。
- パン粉を湿らせる:ボウルにパン粉と牛乳(大さじ3)を合わせ、指で押さえながら5分置く。
- タネを作る:挽き肉、炒めた玉ねぎ、湿らせたパン粉、卵、塩、白コショウ、オールスパイスをボウルに入れ、粘りが出るまで手でよく混ぜる。冷蔵庫で15分休ませる。
- 丸める:直径2〜3センチの球に丸める。手を水で湿らせると表面がきれいにまとまる。(約25〜30個できる)
- 焼く:フライパンにバター(大さじ2)を中火で溶かし、ミートボールを入れる。転がしながら全面に焼き色をつける(約8〜10分)。中心まで火が通ったことを確認する(内部温度70℃以上)。焼き上がったミートボールを皿に取り出す。
- ブラウンソースを作る:同じフライパンにバター(大さじ2)を足し、薄力粉(大さじ2)を加えて中火で1〜2分炒める。茶色くなり始めたらブイヨン(300ml)を少しずつ加えながらダマにならないよう混ぜる。生クリーム(100ml)と牛乳(100ml)を加え、弱火で5分煮る。醤油(小さじ1)を加えて味を整える。
- 合わせる:ミートボールをソースに戻し入れ、弱火で3〜4分煮て馴染ませる。
- ポテトを茹でる:メークインを皮ごと塩水から茹でる。竹串がすっと入ったら完成(約20〜25分)。食卓で皮をむいて食べる。
食べ方
平皿に茹でポテトとミートボール(ソースをたっぷりかけて)を並べ、リンゴンベリージャムを脇に添える。一口ミートボールを食べるごとに、リンゴンベリーをちょっとつけながら食べるのが家庭流。パンは出ないことが多い。
補足
- 失敗しやすいポイント:タネを混ぜすぎると固くなる。「粘りが出たら止める」。また、焼くときに触りすぎると崩れる。最初の2分は動かさない。
- ブラウンソースのダマ対策:ブイヨンは熱いものを少しずつ加える。一度に入れるとダマになる。
- リンゴンベリーの代用:クランベリーソース(加糖少なめのもの)で代用可。甘みがやや強くなるが近い役割を果たす。コケモモのジャムがあればさらに近い。
- オールスパイスが手に入らない場合:ナツメグ少量+シナモン少量+クローブ少量で近似できるが、風味は変わる。省いた場合は「スウェーデン風」ではなく「ただの肉団子」になる。
- 時短バージョン:市販のデミグラスソースにブイヨンと生クリームを足してブラウンソース代わりにする方法があるが、甘みが出るので醤油を増やして調整する。
- 翌日の楽しみ方:ソースが肉に染み込んでさらにまとまった味になる。パスタと和えるか、ライ麦パンに挟んでサンドイッチにする家庭もある。
同じ場所でも、毎回違う家族・違う偶然・違う料理になります。